食道静脈瘤
食道静脈瘤は、食道の静脈が、瘤状にふくらむ状態である。
【原因 Cause】
主な原因は肝硬変である。肝臓に血液が流れにくくなり、血液の一部が食道の静脈に流れ込んで、その結果静脈が腫れる。
【症状 Symptoms】
静脈瘤が破裂すると、以下の症状が出る。
・吐血
・下血
・ショック状態
・肝機能悪化
【治療 Treatment】
血管造影の応用処置や、バルーン付胃管による圧迫等、内視鏡的な処置で止血や出血予防をする。手術をする場合もある。
食道下部には、粘膜下に静脈叢が発達しているが、ここは肝硬変などで肝臓への血流が悪くなると、門脈の血液が迂回してくる箇所にあたる(門脈圧亢進)。これは、本来肝臓へ向かうはずの血液が左胃静脈を経て、上大静脈へ注ぐ奇静脈、半奇静脈に逃げるためである。もともと太い血管ではないので、大量の血液で血管が破れやすい状況になる。
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